ChatGPTの登場以来、ポッドキャストの文字起こしのサービスは数多く登場している。また、既存のサービスも機能強化されたりしている。
以前にポッドキャストの文字起こしに使っていると紹介した「Vrew」というサービスも機能強化され、とうとう無料で全サービスが使えるということはなくなり、有料プランが用意されるようになった。
▶︎Vrew
ビジネス利用にも定評がある「Notta」
Vrewが一部有料化されたので、代替サービスを探してみると、2020年からサービスを提供している「Notta」というサービスがある。こちらも機能強化が行われている。企業の実績も多く有料プランも含めて検討するのであれば、気になる存在だ。
NottaもVrewと同様、月に120分までは無料で使えるようだ。ただ、Vrewと違い、有料プランにすると利用できる時間だけではなく、追加で利用できる機能も多いようだ。
ひとまず無料プランでログインしてみる。
Vrewと同様に、音声や動画ファイルをインポートして文字起こしすることもできるが、それ以外にも右側を見ると、画面上で録音したり、ZoomやTeamsなどのWEBミーティングのツールと連携して文字起こしもしてくれる。また、画面収録をしながら文字起こしなどもできるようだ。
インポートの画面を開くと、音声や動画の対応ファイルは多い。cafなどにも対応している。DropboxやGoogleドライブに保存されているものはURLを入力して文字起こしすることもできるようだ。
話者を識別するというオプションもある。話者の識別をする場合は、通常よりも時間は掛かるようだが、最大10名まで対応できるようだ。
話者の識別をしない場合、1時間の音声は5分で識別でき、日本語の文字認識制度は98%を謳っているようだ。
音声をインポートしてみると、フリープランでは音声がテキスト化されるのは最初の5分間のみのようだ。読み込むことはできるのだが、確認できるのは制限内の箇所のみのようだった。基本的には有料プランにすることを考えた方が良さそうだ。無料部分でもテキスト編集の操作感などを試すことはできる。
有料プランでも試してみる。話者の識別も使ってみた。
話者の名前などは、後から自分で編集している。文字起こし部分も編集できるが、思ったより編集がしやすい。「単語登録」をすることで、認識もしやすくなるとともに、文章内の同じ文字起こしの箇所を一括で直すこともできて便利だ。
ブロック毎に再生しながら編集することもできる。面白いのは、そのブロックだけの共有URLを作成し、ログインなしでその部分だけ確認してもらうことができることだ。聴きにくい部分のみ、確認するなどの使い方もできそうだ。ビジネス利用にも使われるだけある。
また、「自動文章校正」がオンになっていると、文章がおかしいかもしれないところが赤い破線で示されるので、見直した方が良さそうなところを見つけやすくなる。
編集のしやすさが秀逸
Nottaは単語の登録をすることで精度を上げることができそうだ。使えば使うほど、修正箇所が減りそうではあるが、そもそもテキストが修正しやすい。前後のブロックとくっつけたり、途中でブロックを分けるようなことも直感的にできる。全文を見直して直すという作業はしやすい。
しかも、テキストはファイルで書き出すことができる。txtのテキスト形式だけではなく、ワードやエクセル形式や、YouTubeの字幕に使うSRT形式でも書き出し可能。文字起こしの文章をちゃんと修正して、さまざまな場面で使うのであれば最適なサービスに感じた。
なお、Nottaはスマートフォンアプリもある。会議などでアプリを開き、収録して文字起こしすることで議事録作成なども簡単にできそうだ。
ポッドキャストなどを自動文字起こしし、ブログなどで再利用をしたり、ビデオポッドキャストなどで字幕を作るように使うのはもちろん、議事録やインタビューの文字起こしなど、広く使い勝手がありそうだ。自動AIで要約やチャプターを作る機能なども増え、かなり使い道がありそうなので、気になる方は試してみて欲しい。