(念のため追記だけど、自分も含めね)

さて、「JAPAN PODCAST AWARDS 2019」へのノミネート作品、20作品が発表されました。

今年から始まったイベントで、「今、絶対に聴くべきPodcast見つけよう」というコピーで、

ファンを獲得し熱狂を生んでいながらも、世の中になかなか周知され辛い、本当に優良なオリジナル音声コンテンツを発掘することを目的

ということなのですが、何ぶん選考基準が分かりにくい。どんな作品を選んでくるのかが気になっていました。

そもそも自分の作品は、入りにくいだろうなと思ってましたので、そんな楽しみ方になってました。

音声コンテンツの選考は難しい

全部は聞けていないんですが、やはり、1人喋りはあまり入ってこないよね。「選ぶ」というのでいうと、日常の雑記を喋ってるようなものは選ばれにくいかなとは思います。VoicyやRadiotalkなどからの選出はされにくかったかなと思います。

ただ、全体的にバランスをとったところがあるようで、1作品「忘れてみたい夜だから」が選ばれていました。この場合、オススメ回が第1回だったのが良かったんだろうと思います。

1人喋りで続けていると省略されがちな、自己紹介的なものも入ってるし、テーマも女性が性欲のことを話すという、引きが強いところですよね。けど、これって続けてくと大変なんですけどね。

選出作品は全体的にはバランス取ってる感じで良いかなと思いますし、理解はできます。

誰が聴いて、どの回を聞いて、どんな時に聴いてとかあるからね。そんなに憤るところはないです。なるほどね、という感じです。音声コンテンツは1回じゃ判断しにくく、続けて聴き続けないと良さがわからないので、こういう選考は難しいなと思います。

ラジオCMなども7回以上耳にしないと効果がないとも言われてましたし(昔の情報です)、おすすめ回を1回聴いて先行というのは限界があるとは思います。

日本のポッドキャスト界の底の浅さ

エントリー作品の総数が4638件のうち、ラジオなどからの二次配信のものや、2019年に配信されたものを除いたのが821作品ということで、正直、すくなっ、と思いました。普段聴いてるので入ってないのもあったり、自分も自薦し忘れもありましたし、もっとあるよなぁ、と感じたり。それでも821作品しかないのか、日本ってそんなもんか、という印象でした。

選出された作品はさすがレベルが高い、というようなツイートもみたりですが、個人的には、長いことポッドキャストを聴いているヘビーなリスナーとして驚きはなかったですし、なんでこれかな、というのもあったりです。これ聴きにくいけどな、これだったらあの番組の方が良いけどな、なんてものもあります。

ただラジオっぽいのが多いかな。それは配信者側でもそういうの多いからかな。GUILTYはちょっと違うけど、これはお金かかってるからなぁ。結構かかってるって言ってた。

正直なところを言うと、日本のポッドキャストの浅さが見えちゃったなというところで、ちょっと落ち込んでおります。こんなもんかと。やられたなぁ、というのがなかったんです。

いや、悪いとこじゃなく、自分のおっさんの1人喋りでは勝てる気はしないし、それは別として、こういうやり方があるのか、というインスピレーションをもらえることがなかった。バラエティ的な消費されやすいものが選ばれてるというのもあるのかもしれません。

そういう意味じゃ、20作品を漏れたけど、おすすめの60作品まで聴いていくと、ちょっと安心します。面白いのがあります。

ただね、これ、有名人がぽんっと入ってきたら全部持ってかれるよね。ていうのがあるんですよね。

Anchorで水原希子さんがポッドキャスト始めてるんだけど、そういう人が増えたらやられるよね。最近のYouTubeもそうだけどさ、YouTubeはもっと層が厚いというか、もっとちゃんと文化は作れていたよね。そんな危機感です。

もちろん、その層を底上げすることもこの「JAPAN PODCAST AWARDS」がきっかけになると良いなとも思いますし、期待したいところ。

2020に向けて

今回の選考で、なんとなくの選考基準というか、どういうのが選ばれやすいかは、多少は分かりました。さて、来年の2020を狙うかどうか。せっかくだから考えてみたい。

おすすめ回を1回聴くだけ、という選考方法で言うと、自分が1〜2時間ひとり喋りで配信してるポッドキャストは難しいよね。

エントリー作品も増える可能性が高い。そんな時に、おすすめが2時間くらいの配信で、1人喋りだったら、選考委員としては聴く前にクソッと思うよね。俺なら思う。Anchorでの配信ものも、これ1回だけ聴いてもピンとこないはず。俺ならこない。

おすすめ回用に配信するかだよね。そんで、速攻でおすすめ回をエントリーする。誰かが違うのをエントリーする前に。

それをやっても、1人喋りはかなり不利な気がしている。

選考委員はラジオっぽいのを選びがちな気もする。聴き慣れたフォーマットに好感を持つのは普通なので。

逆に、分かりやすい実験的な番組が良いのかなと思ったり。分かりやすい実験。

理解できるし正論だけど、でも

ノミネート選出を受け、JAPAN PODCAST AWARDSのオフィシャルなポッドキャストもスタートしました。

ポッドキャスト予備校

2限目まで聴きましたが、ゲストでオールナイトニッポンのチーフディレクター石井玄さんが出演し、話されるノウハウはとても正論で、自分もラジオKIQTASを始める時に考えたことも重なってました。

ただただ、今回のノミネート作品や、そもそものエントリー作品ではラジオっぽいフォーマットが多いので、さらに、ラジオ的な正論を当てはめてブラッシュアップしてできるものって、なんだろう。

ポッドキャスト予備校、いま3限目を聴き出してますが、ここで言ってることも重要。いや違う、この3限目の方が重要だわ。1〜2限目は前置きだった。

ディレクターはいないよね。普通。うん。

そうだな、ラジオKIQTASはそれで、それまで早川洋平さんが自分のポッドキャストとしてやってたものを、第三者の私が出演もしながらコントロールし、ディレクションするのがテーマでいた。1人でやっちゃうとカッコつけちゃうんで、それを壊すというのがテーマで始めたものでした。

そういう裏話というか、企画段階に考えていたことなんかは書こうかな。

このラジオKIQTASは、一旦ラジオのフォーマットに近づけよう、というテーマでしたが、ある意味そういう作品がどんどん増えてくるんですよね。

ここでの話は重要で、すごく正論で、聴きやすさという意味ではブラッシュアップすることはできると思うんで、その中でノミネートされるには、正攻法じゃ面白くないし、つらいよね。

本編のMy cup of teaは、消費されるエンターテイメントの方向に行きたいんで、ちょっと無理だな。

ふと、実験的なポッドキャストを新たに立ち上げることを思いついています。分かりやすい実験作品。ただ一発じゃなく、続けることもできつつで、みたいなことを思いついちゃってまして、ちょっとその辺で、2020を一応狙って行こうかなとか考えています。