「楽屋裏」シリーズを開始
ポッドキャストの配信者に、配信方法や機材などを聞く「楽屋裏」シリーズを始めました。
podcasting.jpニュースレターでは、インタビュー音声付きで配信していきます。
第1弾はわたくしポトフ。メインの「...My cup of tea... シーズン2」とAnchorで配信する「mini MY CUP OF TEA」の配信方法を話しています。
配信サービス
...My cup of tea... は、自分でサーバーを借り更新システムとしてCMSというのを自分でカスタマイズして独自に構築して配信しています。
サーバーはCPI。CMSはMovable Typeというものを使っています。
CMSの構築の裏側は、こちらでも書いています。
https://whizzo.jp/blog/2019/12/movable-type.html
一方、mini MY CUP OF TEAは、Anchorです。
収録場所
...My cup of tea... は、声を張りたいので車の中で収録しています。
mini MY CUP OF TEAは、外を歩きながら、周りの音も拾いながら収録しています。
もともとは...My cup of tea...を外を歩きながら収録していましたが、Anchorが簡単なので、その収録方法はminiに譲って、あえて違う収録方法に変えています。
収録人数・収録方法
どちらも基本は1人喋りなのですが、...My cup of tea...ではゲストにインタビューをすることがあります。その場合には対面で収録するのが多く、最近はZoomミーティングを使ってのインタビューもあります。
Anchorではゲストはほとんどないですが、過去にAnchorのコラボ機能で収録したことがあります。
https://podcasting.jp/2020/06/record_with_friends_20.html
録音機材
今回の収録は、LiveTrak L-8にダイナミックマイクを繋ぎ、iPhoneを通じてClubhouseに接続して、みわこさんの声を拾いながら収録しています。
LiveTrak L-8にはスマホでゲスト収録する機能があるので、それを応用しています。
https://podcasting.jp/mycupoftea/blog/2021/02/clubhousebgm.html
...My cup of tea...では、ハンディ・レコーダーH2nを車に持ち込んで収録しています。対面でのゲストの場合もH2nを真ん中に置いて話している感じ。
Acastというサービスから配信しているトクマンスリーやなると姫さんとの対談もH2nで録っています。
https://shows.acast.com/potaufeu/episodes
miniはiPhoneだけ、イヤホンマイクを使わず、iPhoneで電話をかけるスタイルで収録しています。
編集方法や編集ソフト
miniはAnchorのみ。カットなどは一切せずにAnchor内で提供されているBGMを付けてすぐに配信しています。iPhoneで完結。
...My cup of tea...は、Logic Proを使って、音楽紹介もしている音楽も交えて編集しています。トーク部分の不要部分をカットしつつ、プラグインでコンプレッサーやノイズゲートなどをかけています。使っているプラグインはセールなどで買った、
Waves Gold Bundle、iZotope RX 7(最新はRX 8)、iZotope Ozone 9 Elementsなど。
編集して書き出した後は、Fissionというアプリでチャプター分けをしてから配信しています。
なお、このように凝り出したのは、2019年のシーズン2から。それまでの14年間はAudacityとGarageBandで編集してました。
BGMやジングルなどの音源
miniは、前出のようにAnchor内のBGM音源のみ。
...My cup of tea...などでは、曲紹介をしながら楽曲を流しています。著作権管理団体に登録されている楽曲ばどは流せないので、登録されていない楽曲をアーティストから直接許可をもらったものや、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスというライセンス形態で公開されている楽曲を探して流しています。
主に、ルクセンブルクに拠点を置く、Jamendoというサイトを利用しています。
(紹介記事:https://creativecommons.jp/2009/08/29/jamendo/ )
その他に、ジングルやBGMなどの音源は、Envato Elementsというサービスにサブスクリプション契約しており、そこから使っています。Envato Elementsは、音源だけではなく、写真やイラスト、動画のテンプレートなどさまざまな素材を提供しているサイトで、月額16.5ドルでダウンロードして使い放題というものです。
ちなみに、...My cup of tea...のオープニング音源は、Envato Elementsの素材に、H2nで名古屋駅の雑踏の音を録音してきて重ねています。
アートワーク
...My cup of tea...のアートワークは、以前は自分の顔写真でしたが、Envato Elementsからダウンロードした写真に文字を載せているものですが、エピソードごとに写真を変えて、Sketchというアプリで作っています。
mini MY CUP OF TEAのアートワークは、Canvaで作りました。
ファイルサイズ
Anchorは変更しないので気にしないのですが、...My cup of tea...のファイルサイズは以前から迷いながらやっていました。
シーズン1では、64kbpsなどでやっていましたが、シーズン2からは大きなサイズになっています。
最後にFissionというアプリで書き出していますが、チャプター付きでは128kbps固定になってしまうのが理由です。
その他に編集で気をつけている点
...My cup of tea...では、無駄な部分の削除やコンプレッサーなどで整えることを気をつけています。無言部分を詰めることもしますが、あまり詰めすぎて余裕がなくなると聴きにくくなるので、詰めすぎないようにもしています。
ポッドキャストのターゲット
どのようなリスナーをターゲットにしているかといえば、あまり広くというわけではなく、ポッドキャストをやり始めた頃の感覚が残っていて、まだまだ少ないポッドキャスト配信者どうしで聴いてもらえるような意識で配信しており、とくに同じような一人喋りのポッドキャスターさんとゆったりとしたコミュニケーションの感覚で配信しているので、コミュニケーションツールという感じで配信しています。
最近は、TwitterやClubhouseで知るポッドキャストも増えていますが、その辺りを聴きながら、思ったことなどを自分のポッドキャストで話していたりします。
著作権について気になる
最近、ポッドキャストや音声SNSなどの配信が増えている中で、著作権的に問題のある配信も増えているのが気になっています。自分は、アーティストとやりとりしながら16年前から苦労して曲を流していただけに、動向は気になっています。
リスナーから著作権に関する質問が来たら答えるポッドキャストもあるので、よろしければ質問をお送りください。
配信・編集方法を教えてください
配信方法や機材を聞く「楽屋裏シリーズ」は、いろんな方にインタビューをしてシリーズとして配信したいと思います。お教えいただける方は、ご連絡ください。
> お問い合わせ
2018年まで中澤信幸さんが配信されていた、ポッドキャスト配信者にインタビューをする「ポッドキャストの中の人」というものも参考になります。